再読日和

もうずっと、新しく買わずに前に読んだ本を再読して過ごしてる。


欲を言えば読みたい本なんていくらでもあるのですが、
何せ、貧乏院生、
給料もないのに毎日10時間くらい働いて、バイトする余裕もないですから。
おまけに飲んだくれですからね。金もなくなるってもんだ。


よく「読んだことのある、それも推理小説なんて読んで楽しいのか?」
と聞かれます。
完全に暗記してるとまでは言わなくても、
プロットやトリック、犯人、キーワードなんかは、読んでる内に思い出します。
印象的で面白かったものほどよく憶えていたり。
しかし、そのために最初とは違う視点で楽しめたりもするものです。
捜査陣が右往左往するのを見て、「なんでそんな簡単なことに気付かないんだ」とか、
または、作者のフェアネスの確認なんかも出来るわけです。
分かりやすい例だと、叙述トリックの人物・性別錯誤もの。
今現在、某性別錯誤もの*1を読んでいます。
最初に読んだ時には全く違和感を感じなかったのですが、
再読してみると、ちゃんと女性であることを暗示する文章が入ってるのです。
それでいて、事前知識無しで読めば男性であることを疑えないのですから、凄い。
他にも、探偵の強引な説明で何となく納得してしまっていたものが、
よくよく読んでみると他の説明の余地があったり、不充分であることに気付いたり。


性格の悪い、粗探しのような読み方だとは自分でも思うのですが……
忙しい本業と併せれば、これで何年でもやっていけるような気も……

*1:映画化もされた作品。こういうのってキャストそのものがネタバレなんですよね。